TKCは2012年7月31日、連結会計ソフト「eCA-DRIVER」新版の提供を開始する。IFRS(国際会計基準)への対応機能を強化したほか、復興財源確保法など新しい法規制に関連する処理を実現した。IFRS関連の機能を強化した理由について、「IFRSの任意適用を公表・検討する企業が目立ってきた」(TKC)としている。同社の調べでは、16社がIFRSの任意適用を表明し、8社が適用を視野に入れて決算月を変更しているという。

 eCA-DRIVER新版で強化したIFRS関連の機能は、棚卸資産や固定資産などの未実現損益消去に関連する処理。日本の会計基準に基づいて作成した数値からIFRSに基づいた数値に組み替える際に実施する、税効果仕訳を自動生成する機能を強化した。この機能により、「日本の会計基準とIFRSの双方に基づいた会計処理を効率化できる」とTKCは説明する。

 eCA-DRIVERの価格は、標準的なシステム構成で300万円から。TKCはeCA-DRIVERのIFRS対応を以前から進めており、現時点ではIFRS関連の機能は保守料金の範囲内で提供すると表明している。2017年までに800グループへの導入を目指している。