図●ACMS 3.9.1の管理画面
図●ACMS 3.9.1の管理画面
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 データ・アプリケーション(DAL)は2012年7月27日、EDI(電子データ交換)サーバーソフトの新版「ACMS 3.9.1」(写真)を発表した。2012年7月31日に販売/出荷開始する。新版では、DR(災害復旧)を迅速化する工夫として、ホスト名を一括変更するコマンドを提供する。

 各種の標準的なEDIプロトコルを一通り備える。「EDIINT AS2」(プッシュ型プロトコル)、「ebXML MS」(プル型プロトコルのクライアントおよびサーバー)、「JX手順」(プル型プロトコルのサーバー)を搭載する。このほか、レガシープロトコルとして、「全銀協手順」「全銀TCP/IP手順」「取引先データ交換標準通信制御手順」(JCA手順)などを搭載する。

 なお、プッシュ型プロトコルは、データが発生したタイミングで配信する。リアルタイムに受発注できるが、提供者と購入者の双方がEDIサーバーを立ち上げておく必要がある。一方、プル型プロトコルは、クライアントからサーバーに定期的に情報を取得しにいく。クライアント側(小規模な卸会社やサプライヤ)はEDIサーバーを立ち上げておく必要がない。

 新版では、BCP(事業継続計画)対策として、ホスト名変更コマンドを用意した。このコマンドを実行すると、設定されているコンピュータのホスト名(自身のホスト名や通信先コンピュータのホスト名)を一括して変更できる。これにより、DR(災害復旧)にかかる時間を短縮できる。コマンドはCUIコマンドであるため、任意の運用管理ソフトから自動実行できる。

Webブラウザーの自動操作オプションは中国語対応

 オプションで、Webブラウザーの操作を自動化するロボットソフト「ACMS WebAgent」も、新版(2.1)にアップデートした。同ソフトは、Webサービス化(Web API化)がなされていないEDIサイトとの取引を自動化する。新版では、日本語と英語に加えて中国語(簡体字)のWebサイト操作を自動化できるようにしたほか、座標を指定した上でのマウスクリックや、指定した文字列の送信などを可能にした。

 価格(税別、以下同)は、以下の通り。企業間EDIに特化した標準版「ACMS B2B 3.9.1」は、100万円から。企業間EDIに加えて社内システム連携(EAI)機能を追加した上位版「ACMS E2X 3.9.1」は、150万円から。オプション「ACMS WebAgent 2.1」は、日本語/英語サイト向けが100万円(10接続先)から、中国語サイト向けが200万円(10接続先)から。

 ライセンス上の稼働OSをWindowsに限定した廉価版の価格は以下の通り。「ACMS B2B LE 3.9.1」は、60万円から。ACMS E2Xには廉価版は無い。「ACMS WebAgent LE 2.1」は、日本語/英語サイト向けが60万円(10接続先)から、中国語サイト向けが120万円(10接続先)から。