Kindle Fireと、Amazon Prime会員が無料貸し出しできる電子書籍
Kindle Fireと、Amazon Prime会員が無料貸し出しできる電子書籍
[画像のクリックで拡大表示]

 米Amazon.comは現地時間2012年7月26日、同年第2四半期(4~6月)の決算を発表した。売上高が128億3400万ドルで前年同期の99億1300万ドルから29%増加した。純利益は700万ドル(希薄化後1株当たり利益は0.01ドル)で、前年同期の1億9100万ドル(同0.41ドル)から96%減少し、6四半期連続の減益となった。

 物流施設や技術基盤、コンテンツにかかる費用が引き続き増加しており、営業経費が膨らんだ。Jeff Bezos最高経営責任者(CEO)によると、同社では商品配送優遇プログラム「Amazon Prime」の会員向けコンテンツサービスを拡充しており、第2四半期中に、追加料金なしで楽しめる映画やテレビ番組を1万8000本に、無料貸し出しできる電子書籍を17万冊に増やした。また、タブレット端末「Kindle Fire」が引き続きAmazon.comサイトで最も売れる商品となったほか、売り上げ上位10品目が電子書籍端末「Kindle」や電子書籍などのデジタル関連になった(関連記事:Amazon、米国Prime会員向けに電子書籍の無料貸し出し開始)。

 当期の営業利益は1億700万ドルで前年同期の2億100万ドルから47%減。営業利益率は0.8%で前年同期の2%から低下した。売上原価、物流設備、マーケティング、技術基盤やコンテンツにかかる費用がいずれも増加し、これらを含めた営業経費は前年同期比31%増の127億2700万ドルとなった。

 事業別の売上高は、書籍や音楽/映像メディアなどを扱うメディア部門が41億1900万ドルで前年同期比13%増。家電・日用品部門は81億6100万ドルで同38%増。地域別の売上高は、北米(米国とカナダ)が同36%増の73億2600万ドル、海外部門(英国、ドイツ、日本、フランス、中国、イタリア、スペイン)が同22%増の55億800万ドルとなった。

 2012年第3四半期(7~9月)の業績見通しについては、売上高が129億~143億ドルの範囲で、前年同期比19%増~31%増と見ている。 一方で営業損益は、5000万~3億5000万ドルの範囲で赤字に転落するとの見通しを示した。

[発表資料へ]