写真●名取市観光協会 復興部会 復興桜プロジェクトのホームページ
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 宮城県名取市観光協会は2012年7月25日、「なとり復興桜」をテーマにしたスマートフォンアプリコンテストの作品応募受付を開始した。同協会が復興のために行っている桜並木の植樹を支援し、広めるためのアプリを募集している。最優秀賞の賞金は100万円で、エントリー期間は2012年9月20日まで。

 名取市は東日本大震災により沿岸部が津波に襲われ、死者・行方不明者が約1000名にのぼっている。震災前に咲いていた桜も甚大な被害を受けた。

 「なとり復興桜」事業は、同市に咲いていた桜の芽から苗木を育て、桜の並木を植樹する事業。復興桜の育成状況は名取市観光協会 復興部会のホームページで継続的に掲載している(写真)。

 「この地に咲いていた桜の苗を植え、花を咲かせることにより、多くの故人をしのびたい。ばらばらになった人達が桜の短い開花時期に、桜並木の下で再会できることを期待する。生きる希望を失った人、生き残ったことをわびるような人達に、桜苗木の育ての親となり、水やりなどの活動に参加し、生きがいを見出してもらい、さらには、復興にむけて、地域一丸となる連帯感ができることを期待する」(名取市観光協会 復興部会)。そして「復興桜をブランド化して、新観光名所として観光客の増加を期待。さらには、関連商品の開発、販売により雇用が生まれることを期待する」(同)。

 今回のスマートフォンアプリコンテストは、この復興桜を広く知ってもらうことを目的に企画したもの。対象はiPhoneおよびiPad用アプリで、なとり復興桜の広報に貢献し、観光客が名取市を訪れるきっかけとなるようなアプリを募集する。

 受賞作品は2012年11月3日、なとり秋祭り会場で発表する。応募方法など詳細は、名取市観光協会 復興部会のホームページに掲載している。