米Appleが現地時間2012年7月24日に発表した2012会計年度第3四半期(2012年4~6月)決算は、売上高が350億2300万ドルとなり、前年同期の285億7100万ドルから22.5%増加した。純利益は88億2400万ドル(希薄化後の1株当たり利益は9.32ドル)で、同73億800万ドル(同7.79ドル)から20.7%増加した。粗利益率は42.8%で前年同期の41.7%から上昇した。

 米Wall Street Journalなどの海外メディアによると、アナリスト予想の平均値は売上高が372億ドル、1株当たり利益が10.37ドル。いずれも予想を下回ったためApple株は同日の時間外取引で売られ、株価は約5%下落した。

 当期の「iPhone」の販売台数は2602万台で、前年同期から28%増加したが、前期からは26%減少、「iPhone 4S」を発売した2011年10~12月期からは30%減少した。一方タブレット端末「iPad」の販売台数は1704万台。四半期ベースで過去最高を更新し、前年同期から84%、前期から44%増加した。

 このほか「Macintosh(Mac)」パソコンは402万台で前年同期から2%増、前期から横ばいだった。携帯型メディアプレーヤー「iPod」は675万台で前年同期比10%減、前期比12%減となった。

 売上高を地域別に見ると、米大陸が128億600万ドルで前年同期から26%増。欧州は82億3700万ドルで同16%増。日本は20億900万ドルで同33%増加した。またアジア太平洋地域は78億8700万ドル。アジア太平洋地域はこれまで100%を超える伸び率も珍しくなかったが当期は25%増にとどまった。

 Tim Cook最高経営責任者(CEO)は声明で「1700万台という記録を達成したことに興奮している」とiPadの販売成果を強調したほか、パソコン用OSの新版「Mac OS X Mountain Lionを明日リリースする」と発表した(関連記事:Apple、Retina搭載MacBook Proを発表、現行ノートパソコンも強化)。

 またPeter Oppenheimer最高財務責任者(CFO)は2012会計年度第4四半期(7~9月期)の業績について、売上高が約340億ドル、希薄化後の1株当たり利益が約7.65ドルとの見通しを示した。

[発表資料]
[決算表(PDF文書)]