写真●イトーヨーカドーに設置されるマルチ電子マネー決済端末。ヤマトシステム開発が提供する
写真●イトーヨーカドーに設置されるマルチ電子マネー決済端末。ヤマトシステム開発が提供する
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 セブン&アイ・ホールディングスは2012年7月24日、傘下の総合スーパー「イトーヨーカドー」と大型ショッピングセンター「アリオ」の計176店舗、約5000のテナント専門店にマルチ電子マネー決済端末を導入すると発表した。7月末までに、まず8店舗で稼働させる。

 セブン&アイグループ独自の電子マネー「nanaco(ナナコ)」に加えて、「楽天Edy」「交通系電子マネー(JR東日本のSuica、JR西日本のICOCA、首都圏私鉄のPASMOなど)」に対応し、これらの電子マネーを買い物に使えるようになる。イオンの「WAON」や、ポストペイ型電子マネーであるNTTドコモの「iD」やJCBの「QUICPay」には対応しない。

 2012年内にイトーヨーカドー・アリオの約60店舗・約2700のテナント専門店に順次マルチ電子マネー決済端末を導入する。その後はイトーヨーカドー・アリオ全店への展開を進めると共に、「赤ちゃん本舗」「LOFT」「そごう・西武」などセブン&アイグループ各社への導入も検討する。

 従来のイトーヨーカドーではレジ内蔵の電子マネー決済端末が稼働しており、nanacoしか利用できなかった。今回は、ヤマトホールディングス傘下のヤマトシステム開発が提供する電子マネー決済端末(写真)を、レジに外付け接続する形で新たに設置。ヤマトシステム開発とヤマトフィナンシャルが、各電子マネー事業者との加盟店契約や決済情報の中継、精算などの機能を一貫して提供する。

 セブン&アイ傘下のコンビニエンスストア「セブン-イレブン」は既に、レジ内蔵型マルチ決済端末を全店導入済みで、2011年3月以降はnanaco、楽天Edy、交通系電子マネー、iD、QUICPayが利用できるようになっている。