セキュリティベンダーのソフォスは2012年7月24日、2012年4月から6月までの期間におけるスパム(迷惑)メールの傾向について調査結果をまとめたレポート「スパム送信国ワースト12」を発表した。レポートでは、アジア発のスパムメールが半数を占めていたことや、インドが2位以下を大きく引き離してワースト1位だったことなどを紹介している。

 同社の研究機関であるソフォスラボが世界規模で展開しているスパムメール収集システム「スパムトラップ」で集めたスパムメールが調査対象。それによると、まず地域別のスパム送信状況(割合)は、アジアからの送信が全スパムメールの半数(49.7%)を占めており、増加傾向にあるという。2位は欧州で26.4%、3位は南米で11.2%となっている。

 国別に見ると、特に送信数が多かった(全体に占める割合が高かった)のはインドで、全体の11.4%を占めワースト1位となった。2位はイタリアで7.0%、3位は韓国で6.7%。インドが飛び抜けている状況だ。ランキングは以下、4位米国(6.2%)、5位ベトナム(5.8%)、6位ブラジル(4.4%)と続いている。日本は57位で、割合にするとわずか0.22%だったという。

 スパムメール送信の多くをアジア地域の国が占めている理由についてソフォスでは、「適切に保護されていないユーザーのコンピュータを乗っ取り、遠隔から金銭詐取を目的としたスパムメールを送信するタイプのマルウエアに感染しているコンピュータ(ゾンビPC)の数が多いこと」を挙げている。