富士ゼロックスは2012年7月24日、新たな営業支援システム「ForCus(フォーカス)」の本格運用を始めたと発表した。セールスフォース・ドットコムのクラウドサービス「Sales Cloud」をベースに構築した。

 この4月から順次、富士ゼロックスや販売会社の営業や本社スタッフ、SE(システムエンジニア)など約8000人が利用している。2013年3月までに、ユーザーを約1万人に増やす予定だ。セールスフォース・ドットコムによれば、Sales Cloudの導入事例として国内最大規模という。

 ForCusはセールスフォース・ドットコムの企業内SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「Salesforce Chatter」とデータをやり取りできる機能を備えており、ユーザー同士がリアルタイムに情報を共有することが可能だ。

 これまで富士ゼロックスや販売会社は、個別に営業支援システムを構築していた。ForCusでこれらを統合したことにより、営業活動や商談、取引情報などを一元的に管理できるようになった。チームでの営業力を強化し、ソリューション提案を促す狙いがある。

 将来的には、モバイル端末への対応やアジアなどへの展開も視野に入れているという。ForCusの構築には約1年半を費やした。なお、富士ゼロックスは構築額を明らかにしていない。