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 DXアンテナ、ネクストウェーブ、毎日放送(MBS)は、デジタル放送波を利用して掲出情報の更新を行うことが出来る超低消費電力の電子掲示板システムを開発したと2012年7月23日に発表した。凸版印刷が協力した。

 開発した電子掲示板システムは、放送波にIPを多重するIPDC技術を利用している。各所の掲示板にIDを割り振ることで、複数の掲示板に各々異なった情報を掲出することができる。

 表示部には、凸版印刷によるE Ink電子ペーパーを採用した。電子ペーパーは電力をほぼ消費せずに表示を維持できる。放送波の受信部などシステム全体でも消費電力は32W程度であり、2000VA程度のUPS(無停電電源装置)を利用すれば、仮に停電しても約3日稼動できる。このため、公共性の高い場所にこのシステムを設置すれば、停電時でも放送波を受信して災害情報を表示できる。また、放送波による更新なので、災害時に通信回線の状況に左右されない。

 なお、同日(7月23日)は、V-Lowマルチメディア放送推進全国協議会主催による「第1回V-Lowマルチメディア放送 シンポジウム」が開催され、この中で近畿V-Low実証実験協議会が、同協議会の会員企業である毎日放送とネクストウェーブが開発したシステムとしてデモが行われた(写真)。同システムは現在、毎日放送が大阪市北区茶屋町で実施しているホワイトスペース特区実験放送「茶屋町TV」において、実験運用が行われている。