写真●WISE Attachバージョン2.1のWeb管理画面
写真●WISE Attachバージョン2.1のWeb管理画面
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 エアーは2012年7月20日、添付ファイルのZIP暗号化/Webダウンロードや誤送信防止などの機能を備えたメールサーバーソフトの新版「WISE Attachバージョン2.1」(写真)を出荷した。新版では、個々のメールの処理方法を自動的に切り替えるルールを強化し、新たに添付ファイルのサイズや送信人数などに応じて異なる処理を行えるようにした。

 WISE Attachは、多機能型メールサーバーソフトである。添付ファイルのZIPで暗号化する機能、添付ファイルをWebダウンロードURLに変換する機能、誤送信防止のための一時保留機能、といったように、社内から社外へメールを送信する際に便利な機能群を提供する。

 個々のメールに適用する処理は、あて先/送信元アドレス、添付ファイル名、任意のメールヘッダー内容に応じ、自動的に切り替えられる。これにより「社内向けには即時配信、社外向けには時間差配送」といった使い方が可能になる。ルール(条件)はAND/ORで組み合わせることができ、文字列一致の判断は、正規表現に加え、より簡単な表記が可能という。

 今回の新版では、各種の機能のトリガーとなるルールを強化し、新たに「件名」「メール(添付ファイル)のサイズ」「(同時に配信する)メールアドレス数」の三つを判断材料として利用できるようにした。これにより「あて先アドレス数が多い場合に一時保留する」「ToやCcが多い場合にBCC変換する」といった使い方が可能になった。

ZIP暗号化/Webダウンロードを共存可能に

 新版ではまた、WISE Attachシリーズとしては初めて、一つのメールサーバーでありながらZIP暗号化とWebダウンロードを共存できるようにした(これまでは、エディションの選択やインストール時の選択によって、どちらか一つの機能に固定化されていた)。強化されたルール設定と組み合わせることで「添付ファイルのサイズが小さい場合はZIP暗号化、サイズが大きい場合はWebダウンロード」といった使い分けが可能になった。

 なお、新版では、ユーザーの需要に合わせてエディション構成を見直している。従来版は、ZIP暗号化に特化した「ZIPエディション」と、Webダウンロードに特化した「Webダウンロードエディション」の二つがあった。これらの二つの機能は、同一のメールサーバー上で同時に使うことはできなかった。

 これに対して、新版では、これまで人気が高かったエディション「ZIPエディション」に加えて、ZIP暗号化とWebダウンロードを共存可能な上位エディション「FULLエディション」を追加した。これに伴い、現行の製品ラインナップにあるWebダウンロードエディションは新版ではなくなった。

 価格(税別)は、ZIPエディションが200ユーザー55万2000円から、FULLエディションが200ユーザー110万4000円から。稼働OSは、Red Hat Enterprise Linux 5/6(64bit)。各種設定はWebブラウザー経由で行う。