クラウドサービスと連携するハイブリット型ストレージ製品「StorSimple」を提供する米ストアシンプルは、同社製品と連携するクラウドサービスを拡充していく。グローバルなクラウドサービスのほか、日本国内のクラウドサービスにも対応する。

 同社が提供するStorSimpleは、SSD/SASディスク/クラウドストレージサービスという3階層のストレージに、企業のデータを利用頻度などに応じて自動配置する。比較的よくアクセスするデータを製品筐体内のSSD/SASディスクに配置し、利用頻度の低いデータをクラウド上のストレージサービスに配置する仕組みだ。本社が災害に見舞われたとき、支社でデータを復元するといったDR(災害対策)の仕組みも実現できる。

 連携先のクラウドサービスとしてはAmazon Simple Storage Service(Amazon S3)やWindows Azureに加えて、2012年5月に米グーグルのGoogle Cloud Storageおよび米ヒューレット・パッカードのHP Cloud Servicesのサポートを開始することを発表した。さらに日本国内クラウドサービスに対するサポートも実現していく予定で、ニフティのニフティクラウドストレージやIIJのIIJ GIOストレージサービスについて、接続の最終確認を行っている。

 米国では、クラウドサービスと連携するストレージ製品が増えており、「CIES(Cloud-Integrated Enterprise Storage)」と総称されるようになっている。例えば、Amazon Web ServicesのAWS Storage Gatewayでは企業内の仮想サーバー上で稼働する仮想アプライアンスによってStorSimpleと似た仕組みを実現できる。ストアシンプルのワールドワイドチャネル担当副社長であるBill Cordero氏は「当社の製品は競合製品に比べて大企業から中小企業まで幅広くカバーできる点に特徴がある」という。