図●デジタルサイネージ放送システムの概要
図●デジタルサイネージ放送システムの概要
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 TBSテレビは、赤坂サカスで開催するイベント「夏サカス2012 ~笑顔の扉~」(7月21日~9月2日)において、放送と通信が連携した「デジタル放送サイネージサービス」を実施する。サカス内に設置されたデジタルサイネージと、地上デジタル・エリア放送(13セグメント放送)、ワンセグ・エリア生放送を連携させた。世界初のコンテンツ提示手法という。

 デジタルサイネージの表示端末にエリア放送用の送信機を接続し、通信回線でサイネージ表示端末に配信したコンテンツを、そのままエリア放送として送出する。市販のテレビでこの電波を受信し、デジタル放送サイネージの表示端末として使う。サカス内で「TBSこどもアナウンス教室」を実施する時間帯には、サイネージ用の送信はそのままに、ワンセグだけアナウンス教室の様子を生中継(ワンセグ非サイマル生放送)する。この中継はサカスイベント会場内で、手持ちのワンセグ受信機で視聴できる。

 この方式を応用すれば、平常時は設置場所に合わせた番組や広告を通信回線で配信し、大災害や停電時に通信が遮断された場合は、エリアワンセグ生放送に切り替えて、周辺の人々に一斉同報の形で情報伝達する用途で利用できるという。

 こうした放送と通信をミックスした伝送方法は、昨年施行された新しい放送法などで規定された「放送・通信両用免許」へ展開できる可能性もあるという。