[画像のクリックで拡大表示]


 湘南ベルマーレと日立ソリューションズは2012年7月18日、両者が共同でスタジアム内でのエリア放送「ベルセグ」を、7月22日から「Shonan BMW スタジアム平塚」において正式に配信することになったと発表した。スタジアム内でのエリア放送は日本初という。

 湘南ベルマーレと日立ソリューションズは、総務省が選定した「ホワイトスペース特区先行モデル」として、2010年9月から2011年11月の間、すべてのホームゲームで「ベルセグ」の先行実証実験を行ってきた(ITPro関連記事1)。その中で、湘南ベルマーレのコンテンツ力と企画力、日立ソリューションズの30件以上行った実証実験のノウハウを基に、選手に焦点を当てたコンテンツなど、オリジナリルの番組を制作、運用を行ってきた。自ら企画から撮影や編集から配信までを行うことで、低コストでの運用を実現してきた。実証実験では、毎試合で高視聴率を達成し、「ベルセグ」の視聴文化と新しいメディアサービスとしての可能性を確立したという。

 2012年4月の総務省によるエリア放送の制度化に合わせて、湘南ベルマーレを免許人とするエリア放送を行う地上一般放送の申請を両社で行い、2012年7月13日には総務省関東総合通信局から免許交付を受けていた(ITPro関連記事2)。

 「ベルセグ」は開門からキックオフまでの間は、選手インタビューやクラブからのお知らせ、スタジアムでのイベント案内など、一般来場者からコアなサポーターまで楽しめる企画番組を放送する。キックオフ後は、湘南ベルマーレ寄りの独自の解説を交えた実況中継も配信する予定。また地域広告や視聴者特典クーポンなどの配信も計画している。

 湘南ベルマーレと日立ソリューションズは今後も共同で事業を推進し、コンテンツの拡充を図り多くの視聴者を獲得するなど、エリア放送を活用する事業の成功モデルを築いていきたい考えである。

 また、行政情報や防災情報、避難誘導情報への活用も検討する。将来的には、総合型スポーツクラブという湘南ベルマーレならではの特徴を活かし、湘南ベルマーレのホームタウン内のスポーツ拠点や駅、商業施設などで情報配信することで、スポーツ交流から地域の活性化を実現するメディアを目指す。

 なおベルセグでは、SEA Global(企画・制作、運用支援)、日立国際電気(エリア放送送出システム、OFDM変調器の貸与)、八木アンテナ(電波シミュレーション、登録点検、アンテナ技術支援)、Jリーグメディアプロモーション(映像提供)、スカパーJSAT(映像提供・運用協力)が協力する。

[発表資料へ]