レッドハットは2012年7月18日、ビジネスルール管理システムの新バージョン「JBoss Enterprise BRMS 5.3」(写真)の日本での提供を開始した。GUI画面上で処理や条件分岐を示すアイコンをマウス操作で接続してビジネスルールを定義することで、高速に、柔軟性の高い業務システムを作成できるとしている。
BRMS 5.3では、(1)BPMN(Business Process Model and Notation)2.0への対応、(2)CEP(Complex Event Processing、複合イベント処理)機能の搭載、(3)Webブラウザでのビジネスルール定義機能の実装、などを行った。
(1)のBPMNは、ビジネスプロセス記述のための標準記法。米国のBusiness Process Management Initiative(BPMI)が策定した。現在BPMIはObject Management Group(OMG)と合併している。
(2)のCEPは、ビジネスイベント、システムイベントなどの複合データから最適なアクションを決定する仕組み。レッドハットでは「データに対するパターンマッチングをCEP技術を用いて実行することで、大量データからビジネスの兆候を予知することができるようになる」としている。
(3)のビジネスルール定義は、JBoss Developer Studioで行っていたが、新版ではWebブラウザ上でも可能になった。
JBoss Enterprise BRMSは、日本国内では、北陸コカ・コーラボトリングが導入をすすめている(関連記事)。