写真1●協業ビジネスを推進するメンバー。左から、日立製作所 産業・流通システム事業部 エンタープライズパッケージソリューション本部の加納言子氏、同 事業統括本部 PFビジネス本部の小国哲 部長、SAPジャパン リアルタイムコンピューティング事業本部 HANAビジネスディベロップメントマネジャーの池田真人氏、同 フィールドサービス営業本部 ゲームチェンジャー・サービス営業部の吉田祐馬 部長
写真1●協業ビジネスを推進するメンバー。左から、日立製作所 産業・流通システム事業部 エンタープライズパッケージソリューション本部の加納言子氏、同 事業統括本部 PFビジネス本部の小国哲 部長、SAPジャパン リアルタイムコンピューティング事業本部 HANAビジネスディベロップメントマネジャーの池田真人氏、同 フィールドサービス営業本部 ゲームチェンジャー・サービス営業部の吉田祐馬 部長
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写真2●BladeSymphony BS2000
写真2●BladeSymphony BS2000
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 日立製作所とSAPジャパンは2012年7月18日、SAPのインメモリーソフト「SAP HANA」と日立のITプラットフォーム製品を活用するソリューション協業体制を強化した。「日立SAP HANA ラボラトリー東京」を開設し、両社でシステム検証やソリューション開発を推進する(写真1)。
 
 SAP HANAは大量データを高速に処理するインメモリー専用データベース。日立は2011年11月に、同社の統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony BS2000」にSAP HANAを実装したアプライアンス製品「日立インメモリDBアプライアンスfor SAP HANA」を製品化している(写真2)。今回、SAP HANAに日立製のサーバーやストレージ、Cosminexusなどのミドルウエアも組み合わせ、ワンストップでソリューションとして提供する体制を整えた。

 ラボラトリーはSAPジャパン内に開設。両社のエンジニア30~40人が作業にかかわる。ラボラトリーでは、顧客向けのシステム検証やデモンストレーション環境も整備する。

 ラボラトリーの開設に先立ち、両社はSAP HANAと分散処理ソフト「Hadoop」、日立製サーバーを組み合わせた大量データ分析システムの動作検証を実施した。SAP HANAで売上情報などの構造化データを分析し、HadoopではWeb上の口コミ情報などの非構造データを分析。両データを連携させて分析するといったシナリオを想定している。

 現在、「SAP HANA認定アプライアンス」製品を提供するベンダーは日立を含め7社。今後、他メーカーとも同様の協業が広がる可能性がある。

 SAP HANAは全SAP製品のベースとなるデータベースであり、HANA上への製品移植を順次進めている。日立としては、HANA上でのSAP ERPのサポート“ERP on HANA”も視野に、協業を深めた形だ。

■変更履歴
記事公開当初、写真1の一番左の方を「日立製作所 ITプラットフォーム事業本部 企画本部の中山紀子氏」としていましたが、正しくは「日立製作所 産業・流通システム事業部 エンタープライズパッケージソリューション本部の加納言子氏」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2012/07/18 12:20]