図●NECのビッグデータ活用に関するコンサルティングサービス「ビッグデータディスカバリープログラム」の概要 図版はプレスリリースより引用
図●NECのビッグデータ活用に関するコンサルティングサービス「ビッグデータディスカバリープログラム」の概要 図版はプレスリリースより引用
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 NECは2012年7月17日、企業が新事業の創出や売り上げの拡大、業務改善などの目的でビッグデータを活用できるようにするためのコンサルティングサービス「ビッグデータディスカバリープログラム」の提供を開始した。

 具体的に同プログラムでは、ビッグデータを活用したい顧客企業に対して、(1)既存のビッグデータ活用事例や技術データなどを参考にしつつ、顧客企業におけるビッグデータ活用の狙いや目的を明確化する「ビジョニング」(フェーズ0)、(2)事業方針や重要評価指標を整理し、保有データや外部データを組み合わせたデータ分析などを実行するための“仮説シナリオ”を立案する「データ活用仮説立案」(フェーズ1)、(3)仮想シナリオに基づき、実データを使って分析や有効性の検証などを実施する「データ分析検証」(フェーズ2)---という3段階のフェーズでコンサルティング作業を進めていく()。

 中核となるフェーズ2のデータ分析検証については、ビッグデータ内に混在する規則性を自動発見する「異種混合学習技術」や、二つの文が同じ意味を含むかどうかを判定する「テキスト含意認識技術」など同社が持っているデータ分析技術を活用する。加えて、同社とSAS Institute Japanとで共同開発する個別の業種ごとに特有なビッグデータ分析視点や手法を標準化したテンプレートも利用するとしている。

 サービス提供に当たってNECでは当初、業種や業務ごとの知識を有する「ドメインエキスパート」およびデータから価値を発見する「分析エキスパート」という専門要員を20人揃え、データマイニングやテキストマイニング、機械学習の研究者による支援も受けられる体制の下でスタートする。同社では今後、要員の育成やパートナー企業との連携などを通じて体制を順次拡大するとしており、さらに同サービスも含めたビッグデータ専門要員について、「今後3年間で200人体制にする」(同社)計画だという(関連記事1関連記事2)。

 価格は規模や内容により個別見積もりとなるが、同社ではフェーズ1が「100万円から」、フェーズ2が「300万円から」という大まかな目安を示している。初期コンサルティング作業であるフェーズ0については無償で提供する。実施期間については、フェーズ0が2週間程度、フェーズ1が「2週間~」、フェーズ2については「1カ月~」となっている。NECでは、今後3年間で200社へのサービス提供(フェーズ1以降)を目指すとしている。