MM総研は、国内のタブレット端末出荷台数が2016年度に798万台となり、2011年度の約2.9倍に達するとの予測を2012年7月12日発表した。特に7型以下の「モバイルタブレット」がけん引し、全体の53%を占めるとみる。また、電子書籍端末は2016年度で306万台となり、2011年度の9.3倍の市場に成長すると予測する。

 2011年度のタブレット出荷台数は前年度の2.3倍に当たる278万台だった。メーカー別では、アップルのiPadが171万台(シェア61.5%)でトップ。2位はサムスンのGalaxy Tabシリーズが21万台(同7.6%)。国内メーカーは富士通のARROWS Tabシリーズが20万台(同7.2%)でようやく3位になった。

 画面サイズ別では、10型の「ホームタブレット」が主流で、出荷台数はタブレット端末全体の82.4%を占める229万台。一方、7型以下のモバイルタブレットは49万台にとどまる。しかし、ユーザーには軽量化を求める意見が強く、購入意向調査などからも、今後はモバイルタブレットがけん引すると予測する。

 2012年度のタブレットの総出荷台数は374万台に拡大する見通し。マイクロソフトのWindows 8とARM版のWindows RTのリリースが予定されており、法人などを含めて、さらに普及拡大が見込まれる。OSではiOS、Android、Windowsの三つどもえの戦いとなり、メーカー各社も搭載OS戦略の練り直しが必要になるという。

 また、2011年度の電子書籍専用端末出荷台数は前年度の2.1倍の33万台だった。2012年度は、楽天の「kobotouch」や、アマゾンの「Kindle」シリーズが国内市場に投入される見込みで、3倍近い93万台に急拡大すると予想する。

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