2012年7月12日、日本マイクロソフト本社においてWindows 8のテクニカルワークショップが開催された。ワークショップは米MicrosoftのWindows開発チームのエンジニアがタブレットPCとUltrabookを用いて、Windows 8 Release Previewを解説するという形式で行われた(写真1)。
ワークショップの位置付けとしては、TechEd Europe 2012に並行してオランダで開催された「Exploring Windows 8」の日本向けバージョンとなる(関連記事)。この席でWindows 8の開発を担当しているエンジニアに様々な疑問をぶつけてみたので、順に紹介する。
RTMではRelease Previewのフィードバックを反映
Microsoftはカナダのトロントで開催したパートナー向けのイベント「Worldwide Partner Conference」(WPC)において、Windows 8のRTM(Release to Manufacturing)版を8月第1週に提供することを発表した。(関連記事) RC版に相当するRelease Previewから2カ月の開発期間を経て完成形のRTM版が登場することになる。
具体的にRTM版でどのような変更があるのか尋ねたところ、「RTM版ではRelease Previewに対して寄せられたフィードバックを反映している。詳細は8月第1週の公開間近に発表予定」(Windows開発チームエンジニア)との回答を得た。
これまでMicrosoftはWindows 8の開発状況について、内部構造や仕様を決定した経緯などを含む詳細な情報を「Building Windows 8」というブログで公開している(写真2)。これは従来のWindows開発とは異なるアプローチで、あまりにも情報量が多いので読み切れないとの声もあるほどだ。この点を指摘したところ、「Windows 8は大きなチームで開発しており、様々なコンポーネントを担当する多数の開発者がいる」(Windows開発チームエンジニア)と説明。そのため、情報を発信する分野が多岐に渡っているという。
個々のブログ記事については、ユーザーや開発者からも好評を得ているとのこと。ブログ記事が長い理由について、「情報をなるべく正確に伝えようとすると長文になってしまう。そこは我々にとってもチャレンジだ」(Windows開発チームエンジニア)と説明した。