NECは2012年7月12日、Oracle製品を安定して運用するための情報を提供するサポートサービス「予防保守サービス for Oracle」を提供開始した。定期的に障害情報を提供してくれるほか、当てるべきパッチを選定してくれる。価格は個別見積もりだが、障害情報を月に1回通知する場合で月額20万円(税別)から。販売目標は今後2年間で100システム分を目指す。

 三つのサービスメニューで構成する。

 (1)「障害情報通知サービス」は、メールで月に1回、ユーザーの情報システムで発生する可能性がある障害と回避策の情報を選定して通知するサービス。情報源として、日本オラクルが保守契約ユーザーに毎月提供しているナレッジ情報に加え、NECが保有する独自のナレッジ情報を利用する。

 (2)「パッチ選定サービス」は、ユーザーのシステム構成や利用している機能に関係するパッチのうち、適用すべきパッチをNECが独自に選定して通知するサービス。ユーザーから依頼を受けたタイミングで、推奨パッチの一覧を生成する。複数のパッチを適用する必要がある場合は複数パッチ間での競合確認まで実施する。

 (3)「障害情報横展開サービス」は、メールで月に1回、ユーザーの情報システムに発生した障害についての情報を通知するサービス。特定のシステムで発生した障害が、システム構成が異なる他のシステムにおいても発生する可能性があるかをNECが判断して通知する。障害が発生していない場合は、その旨を通知する。

 なお、今回の三つのサービスは、ミッションクリティカルなOracleシステムを対象とした上位のサポートサービス「HAサポート・サービス」の中から障害情報の提供サービスを切り出し、さらにサービスレベルを低く抑えたものになる。

 サービスレベルの違いは以下の通り。HAサポート・サービスはユーザー企業ごとに専任の担当者が付くが、予防保守サービス for Oracleでは付かない。製品ベンダーの情報も異なる。HAサポート・サービスはOracleの全世界の情報をベースとするが、予防保守サービス for Oracleは日本オラクルの情報をベースとする。