写真1●サムスン電子ジャパンの新型ディスプレイ「UD22B」をタイル状に組み合わせてサムスン製スマートフォンなどを並べた展示サンプル
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写真2●「UD22B」を正面から見た様子。縁の幅を5.5ミリメートルに抑え、複数台を組み合わせやすくしている
写真2●「UD22B」を正面から見た様子。縁の幅を5.5ミリメートルに抑え、複数台を組み合わせやすくしている
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写真3●電子看板管理ソフト「MagicInfo VideoWall2」を使って複数の液晶ディスプレイを同期させるデモ。左側の正方形の「UD22B」以外に、サムスン電子製の従来機や他社製品も組み合わせ可能
写真3●電子看板管理ソフト「MagicInfo VideoWall2」を使って複数の液晶ディスプレイを同期させるデモ。左側の正方形の「UD22B」以外に、サムスン電子製の従来機や他社製品も組み合わせ可能
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 サムスン電子ジャパンは2012年7月9日、デジタルサイネージ(電子看板)用液晶ディスプレイの新製品「SyncMaster UD22B」を発表した。UD22Bのサイズは21.6型で、画面比が縦横1:1(960ドット×960ドット)のタイル型(正方形)であることが特徴(写真1)。サムスン電子によると、タイル型ディスプレイの販売は業界初だという。

 イベント会場や商業施設、娯楽施設などにおける空間演出用途を対象市場とし、年間500台程度の販売を目標としている。出荷開始は9月末を予定。オープン価格だが、販売価格は30万円台後半になる見込み。

 UD22Bは縁の幅が5.5ミリメートルと狭く(写真2)、複数台を組み合わせた時に、ほぼ切れ目のない1つの画面のように見える。UD22Bをタイル状に並べて配置すれば、その分だけ大画面のディスプレイを作れる。

 同時に発表したマルチ画面対応の電子看板管理ソフト「MagicInfo VideoWall2」(日商エレクトロニクスグループのエヌジーシーを通じて販売)と組み合わせることで、最大250面を同期させて表示させることができる(写真3)。配線を容易にするために「DVIデイジーチェーン(数珠繋ぎ)」に対応した映像入出力端子を備えるなど、マルチ画面構築に特化した様々な工夫を盛り込んでいる。

 サムスン電子ジャパンSet事業Team Display営業Groupの宮田隆部長は「ディスプレイはこれまで縦長か横長であることが常識で、イベント会場や商業施設をデザインする時の制約になっていた。電子看板全体の需要が拡大する中で柔軟なデザインに対する要望が高まっており、タイル型ディスプレイで新たな需要を喚起したい」と説明した。

 UD22Bの液晶パネルは、サムスン電子ジャパンの既存製品「UDシリーズ」などと同じものを使っており、視野角(上下左右)178度、コントラスト比4000:1を確保している。30万円台後半という販売価格は、表示面積当たりの価格では既存製品よりやや高めになるという。