日本IBM、セコム、セコムトラストシステムズの3社は2012年7月9日、情報セキュリティ分野での業務提携を発表した。IBMのセキュリティ研究調査機関「X-Force」が保有するインターネットの脅威・脆弱性情報と、セコムグループの監視サービスやオンサイトサービスを連携させた企業向けのサイバー攻撃対策サービスを提供していく。

 協業の具体的な取り組みとして、まず、総合的な情報セキュリティサービス「トータル・セキュアサービス(仮称)」を10月を目途に開始する。

 同サービスでは、(1)顧客の情報セキュリティ対策状況を聞き取り、センサーやセキュリティソフトなどを提案する「セキュリティプランニング」、(2)現場に設置したセンサーを監視する「運用オペレーション」、(3)異常が発生した場合に顧客からの要請に応じてオンサイト対応を行う「初動対応」、(4)顧客先で発生した異常や、X-Forceの情報を活用して新たなサイバー攻撃への対策を行う「統計・見直し」---の4つのメニューを提供。日本IBMとセコムグループがそれぞれの専門性を生かして(1)~(4)のサイクルをサポートする。

 さらに3社は、協業サービスを提供するための拠点となる「アドバンスト・セキュリティセンター(仮称)」の設立を検討していくほか、セコムグループのフィジカルセキュリティを活用した新しい情報セキュリティサービスの創出、両社の販売網を活用した販売協力体制の確立などでも協力していくという。