写真1●FLORA Se210 RK3の外観
写真1●FLORA Se210 RK3の外観
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 日立製作所は2012年7月5日、ノートPC型シンクライアント端末の新機種「FLORA Se210 RK3」(写真1)を発表した。7月27日に出荷する。従来機種(RK2)と比べると、画面サイズが大きくなり(12.1型スクウェアから13.3型ワイドへ拡大)、価格が約25%下がった。ただし、重さは増えた(約1.04kgから約1.34kgに増大)。価格(税込み、以下同)は、12万750円から。

 FLORA Se210 RK3は、ノートPC型のシンクライアント端末である。OSはWindows Embedded Standard 7で、画面情報端末(VMware View、Citrix XenDesktop/XenApp、Windows標準のRDP)向けのクライアント機能を標準で搭載する。ストレージは容量8Gバイトのフラッシュメモリーで、書き込みキャッシュ機能によってストレージのデータを保護する。

 画面の大きさは13.3型ワイド(解像度は1366×768ドット)。外形寸法は、幅330×奥行224×厚さ22.9~24.9mmで、重さは小型バッテリー込みで約1.34kg。CPUは、パッケージにGPUのRadeon HD 7340を内蔵したデュアルコアのAMD E2-1800 APU(1.70GHz)。メインメモリーは2Gバイトで、グラフィックス表示用メモリーを兼ねる。

 消費電力のピークシフト機能を備える。これにより、日中はバッテリーで駆動させ、夜間に充電する、といった使い方ができる。その場合、ACアダプターを接続していても、日中は充電が行われない。バッテリー駆動時間は、小型バッテリーで6時間、大型バッテリーで12時間としている。

シンクライアント関連製品を拡充

 ノート型の新機種と同時に、デスクトップ型の「FLORA Se330」も、マイナーバージョンアップした。具体的には、OSをWindows XP EmbeddedからWindows Embedded Standard 7に変更した。価格も5万400円からに下げた。7月27日に出荷する。

 デスクトップ仮想化環境を構築するためのエントリー級ブレードサーバー「HA8000-bd/GD10」も、新たに「RAIDモデル」を追加した。搭載ディスクをRAID 0/1構成で利用できる。価格は16万5900円からで、7月6日に出荷する。

 ブレード型クライアント機「FLORA bd500」にも、最新CPU(Core i3)を搭載した新モデル「X9モデル」を追加した。価格は11万3400円からで、7月6日に出荷する。ブレード型クライアント機の需要は以前よりも下がっているが、物理サーバーをマルチテナント構成で利用できないOSライセンスの関係で、仮想デスクトップよりもブレードクライアントを選ぶDaaSベンダーがあるという。