レノボNECホールディングス会長/レノボ・ジャパン会長 ロードリック・ラピン氏
レノボNECホールディングス会長/レノボ・ジャパン会長 ロードリック・ラピン氏
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レノボ・ジャパン社長 渡辺朱美氏
レノボ・ジャパン社長 渡辺朱美氏
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NECパーソナルコンピュータ社長 高塚栄氏
NECパーソナルコンピュータ社長 高塚栄氏
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 NECパーソナルコンピュータ(NECPC)とレノボ・ジャパンは2012年7月4日、NECと中国レノボ・グループの合弁会社発足1周年にあたり記者発表会を開催。この1年の成果と今後の戦略を発表した。その中で、今秋からレノボ・ジャパンのノートパソコン「ThinkPad」の一部をNECPCの米沢事業場でテスト生産することなどを明らかにした。

 NECとレノボ・グループが合弁持株会社レノボNECホールディングスを発足させたのは2011年7月1日。NECパーソナルコンピュータとレノボ・ジャパンがその傘下に入り、パソコン事業の協業を進めてきた。

 この1年を振り返ってラピン氏が強調するのは、「それぞれ単体で出していた成果よりも大きな成果を出せた」こと。例えば、国内の市場シェアでは、合弁後最初の四半期(2011年第3四半期)は「26.4%で過去最高だった」(ラピン氏)。2011年第2四半期における両社を合わせたシェアは23.6%(いずれもIDC Japanのデータ)だったので、合弁発足で微増したことになる。「パソコン業界では、どのような買収あるいは合弁でも、『1+1』が『2』になることはなかった。だが、NECとレノボの合弁では2以上になった」(レノボNECホールディングスのロードリック・ラピン会長)。

 具体的な成果としてレノボ・ジャパンが第一に挙げたのは、サポートの強化による顧客満足度の向上。レノボ・ジャパンは2011年10月、個人向け製品の電話サポートをNECPCに移管。これにより、ユーザーの満足度が向上したという。同社の調査では、2011年10月時点では100点満点で82.76点だった満足度が、直近では85.27点に向上したとしている。

 NECPCが挙げた成果は、魅力的な製品の開発。その第1弾が、7月3日に発表したUltrabook「LaVie Z」だ。13.3型液晶を搭載しながら、重さが875gと「世界最軽量」(NECPCの高塚栄社長)であることが特徴。レノボとの事業統合によるコスト削減により生じた投資余力で開発できたとする。