米東海岸を襲った激しい暴風雨により、多数のインターネットサービスが影響を受けた。複数の米メディアが現地時間2012年6月30日に報じたところによると、米Amazon.comのクラウドサービス「Amazon Web Services(AWS)」で障害が発生し、AWSを利用しているオンラインレンタル映画サービス「Netflix」、写真共有サービス「Instagram」、写真共有SNS「Pinterest」などでサービスが一時停止した。

 東海岸では東部標準時間6月29日午後11時ごろから停電に陥った。午後11時21分、Amazon.comはAWSのステータスブログに、激しい雷雨によりバージニア州北部で仮想サーバーホスティングサービス「Elastic Compute Cloud(EC2)」のインスタンスに問題が発生したため調査中と報告。続いて11時31分に、同地域で上昇しているAPIのエラー率とインスタンスの接続トラブルについて調べていると追記した。午後11時49分には、「停電していた地区の電力が復帰した。影響を受けたインスタンスとボリュームの復旧に取り組んでいる」と説明した(米Forbesの報道)。

 米New York Timesの記事によると、Netflix、Instagram、Pinterestには6月29日の夜から「ビデオをストリーミング視聴できない」「コンテンツを投稿および閲覧できない」などの不具合が発生し、一定時間サービスが停止した。いずれもミニブログサービス「Twitter」を使ってユーザーに状況を報告した。6月30日朝にはほとんどの消費者向けサービスが復旧した模様である。しかし午前11時38分のAWSステータスブログでは、まだ復旧作業が続いているEC2インスタンスが一部残っていることを報告している。

 AWSは2週間ほど前にも大規模なサービス障害が発生、2011年4月にも数日にわたってストレージにアクセスできなくなった。