写真●カナダのLPI本部の試験開発責任者(P. Eng.ディレクター)、マット・ライス(G.Matthew Rice)氏
写真●カナダのLPI本部の試験開発責任者(P. Eng.ディレクター)、マット・ライス(G.Matthew Rice)氏
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 Linux技術者のスキルを認定する試験「LPIC」の試験範囲が、2012年10月1日以降に実施する試験から改定される。LPICを運営する特定非営利活動法人エルピーアイジャパン(LPI-Japan)が6月28日に発表した。

 対象となる試験は、Linuxの基本的な知識の取得を認定する「LPICレベル1」(LPIC-1)と、サーバー構築に必要な知識の取得を認定する「同レベル2」(LPIC-2)である。LPIC-1では「GRUB 2」「ext4」「systemd」「Upstart」「IPv6」「LVM」、LPIC-2では「ext4」「IPv6」「暗号化ファイルシステム」「xfsdump/xfsrestore コマンド」「Linux 3.x カーネル」が新たな出題項目として追加された。

 LPICでは、新技術をいち早く試験対象に取り込むことはない。これについてカナダのLPI本部で試験範囲の検討と策定を手掛ける試験開発責任者(P. Eng.ディレクター)、マット・ライス(G.Matthew Rice)氏は、「その技術が広く利用されるようになったタイミングを見て、出題の対象として取り込むことを検討する」と話す(写真)。今回はブートローダーのGRUB2が追加されたが、一方でGRUB2以前に主流だった「LILO」が出題範囲から外された。

 LPICの試験範囲は、5年ごとに全面改定を実施している。今回の改定は、その中間となる2年半の時点で実施されるマイナーアップデートに相当するものである。試験は、コンピュータを使った「CBT」(Computer Based Testing、PC上で回答しコンピュータが自動採点する方式)方式で実施される。

 受験希望者は、試験代行業者のピアソンVUEを通じて受験を申し込み、ピアソンVUEが運営する全国のテストセンターで受験する。いつでも受験できるため、実施するタイミングは自分の都合で調整できる。