写真●タイムズプラスで給油割引の対象になったことを知らせるカーナビ画面
写真●タイムズプラスで給油割引の対象になったことを知らせるカーナビ画面

 パーク24グループの中核企業で駐車場・カーシェアリング事業を展開するタイムズ24は、独自にガソリン給油の自動検知システムを開発した。2012年6月27日から、これを活用した料金割引サービスを始めた(写真)。

 タイムズ24のカーシェアリングサービス「タイムズプラス」では、全国に展開する無人駐車場のうち約3000カ所に自動車を配備して、会員が時間制で利用できるようにしている。ガソリン代は時間制料金に含まれているが、20リットル以上の給油に協力した場合は15分間分の料金を割り引く制度を導入している。ただし無人では給油の事実を確認できないため、コールセンターに電話して自己申告する必要があった。

 ガソリン給油の自動検知システムを利用することによって、利用者は電話連絡をしなくても自動的に割引を受けられるようになった。タイムズ24にとっては、週に1000件以上ある入電件数を減らして他の問い合わせ対応に充てられる効果を期待できる。

 ただし新サービスを受けられるのは、タイムズプラスが取り扱う全19車種のうち、電気自動車などを除く14車種。開発は、親会社であるパーク24社内の業務推進本部技術開発部車両技術グループが担当した。自動車の利用開始時と利用終了時のガソリンの残量を比較し、20リットル以上の差が有るときに給油したとみなす。理論上は簡単そうだが、現実には自動車の車種ごとに異なる電子部品が使われており、ガソリンタンクの状態に関するデータの持ち方などもまちまちで、個別に検証して処理用のプログラムを組んだという。

 タイムズ24は今後も自動車の状態を自動検知できるシステムを拡充し、カーシェリングの事業拡大をスムーズに進める考えだ。