米Red Hatと独SAPは2012年6月26日(現地時間)、提携の拡大を発表した。SAPは、Red Hatの仮想化環境Red Hat Enterprise Virtualizationをサポート環境として認定した。またRed Hat Enterprise Virtualizationによる仮想化環境でのSAPベンチマーク結果も公表した。
2012年6月27日(現地時間)、米国ボストンで開催中のイベント「2012 Red Hat Summit and JBoss World」の基調講演に登壇したSAPの上級副社長兼Sybase, SAPカンパニーCTO(Chief Technology Officer)のIrfan Khan氏は、「SAPはかつて『オープンソースはリスク』だと考えていたが、『オープンソースはビジネスの利益』という認識に変わった」と、オープンソースソフトウエア(OSS)に対する態度を180度変えたと語った(写真1)。
「かつての『なぜOSS?』という方針は、『なぜOSSではないのか?』へ、『コントリビュート(コミュニティへの改良の提供)はしない』という方針は『コントリビュートしてイノベーションを推進』へ、『OSSにするな』は、『OSSにして投資を保護』へと変わった」(Khan氏)。
SAPからオープンソースコミュニティへの貢献の件数も右肩上がりで伸びており、2011年第3四半期は58件に達したという(写真2)。
Red Hat Enterprise Virtualizationによる仮想化環境でのSAPベンチマーク結果は、SAPのベンチマークページで公開している。