写真●BS500の外観
写真●BS500の外観
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 日立製作所は2012年6月27日、ハードウエアとソフトウエアを工場出荷時に組み合わせて顧客に届ける垂直統合型システムを強化したことを明らかにした。同社のサーバー「HA8000シリーズ」で提供している小規模プライベートクラウド向け「かんたん仮想化ソリューション」を一部強化するとともに、同ソリューションの対象にブレードサーバー「BS500」(写真)を追加する。

 かんたん仮想化ソリューションでは、サーバー仮想化環境を構築するハードウエアとソフトウエアを組み合わせて、設定などを終えた状態で工場から出荷する。仮想化ソフトウエア製品、サーバーの台数、ディスクアレイ装置といったシステムの構成を標準化しており、顧客ごとにカスタマイズする。

 HA8000シリーズ向けのかんたん仮想化ソリューションでは「バックアップ環境構築メニュー」をオプションとして用意したほか、仮想化ホストを標準の2台から最大8台まで拡張可能にした。バックアップ環境構築メニューでは、バックアップソフトウエア、バックアップ設計および環境構築、操作トレーニングおよび専用マニュアルを提供する。

 BS500を対象にしたかんたん仮想化ソリューションでは、BS500と仮想化ソフトウエア「VMware vSphere」などを組み合わせる。VMware vSphereの高可用性機能「VMware HA」を標準で組み込む。1シャシー当たり約60仮想マシン(VM)程度までを稼働させられるという。

 BS500は「BladeSymphony」の新モデルで2012年4月に製品化した。サーバー仮想化やクラウドなどのシステム基盤に求められる処理性能や拡張性、運用・管理機能を備え、最高摂氏40度の環境下での動作を保証する。

 HA8000向けかんたん仮想化ソリューションのオプション「バックアップ構築環境メニュー」の価格は85万円から。BS500向けかんたん仮想化ソリューションの価格は262万円(ハードウエアとソフトウエアを除く料金)から。いずれも出荷時期は7月31日。