写真1●ストレージ拡張ブレード(右半分)とBS520Aサーバブレード(左半分)の外観
写真1●ストレージ拡張ブレード(右半分)とBS520Aサーバブレード(左半分)の外観
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写真2●BR1650の外観
写真2●BR1650の外観
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 日立製作所は2012年6月27日、個々のサーバーブレードのディスク容量を増やすための拡張専用ブレード「ストレージ拡張ブレード」(写真1)を発表した。サーバー1台あたり8台のドライブを利用できるようになる。サーバー機能を備えないI/O拡張専用のブレードを製品化するのは、同社としては今回が初めて。2012年8月3日に出荷する。価格(税込み、以下同)は、23万6250円から。

 ストレージ拡張ブレードは、ブレードサーバー「BladeSymphony BS500」シリーズで利用可能な、ディスク拡張専用ブレードである。きょう体に、6台のドライブ(HDD/SSD)を搭載する(最大5.4Tバイト)。きょう体の大きさはサーバーブレード1台と同じであり、1台のサーバーブレードに直結して利用する。結果として、サーバーブレード1台の占有体積が2倍に増えるが、搭載ディスク台数を2台から8台へと4倍に拡大できる。

 従来、同社は、搭載ディスク数の違いによって、性格が異なる複数のサーバーブレードを用意していた。しかし、搭載ディスク台数に注力したサーバーブレードであっても、これらはサーバー製品の一種であって、純粋なディスク拡張ユニットではなかった。今回、初めてディスク拡張専用のユニットを用意した。

 ディスク拡張専用ブレードには、外部ストレージ接続用のSASカードを搭載することもできる。これにより、サーバーブレードからディスク拡張専用ブレードのきょう体を経由して、SAS接続ストレージを利用できるようになる。

 なお、同日、最新のCPU(Xeon E5-2400シリーズ、最大2CPUで合計16コア)を採用したサーバーブレードの新機種「BS520Aサーバブレード」も発表した。7月13日に出荷する。価格は42万4200円から。

ラックマウント型SANストレージのエントリー機種にも後継機を用意

 同日、ラックマウント型SANストレージのエントリー機種「BR1600シリーズ」の後継機「BR1650」(写真2)も発表した。既存機種と比べて、きょう体の大きさを半分の2Uにしたほか、最大ディスク容量を2倍の660Tバイトとした。下位モデル「BR1650S」(最大120台、最大328Tバイト、186万6900円から)と、上位モデル「BR1650E」(最大240台、最大660Tバイト、376万5300円から)の2モデルをラインアップする。

 なお、BR1600シリーズ(BR1650を含む)は、SAN(Fibre Channel/iSCSI)接続型ストレージとして最もエントリーに位置する機種である。SAS接続型では、BR1600シリーズよりもさらにエントリーに位置する「BR1200シリーズ」(100万円程度から)がある。