米Microsoftが自社ブランドのWindows Phone搭載スマートフォンの開発を進めているとのうわさについて、米技術情報誌InformationWeekは現地時間2012年6月25日、Microsoftにはそのような計画はないと報じた。同誌がMicrosoftのGreg Sullivanシニア・マーケティング・マネージャーに尋ねたところ、きっぱりと否定したという。「業界のうわさには一切コメントしないというのが基本姿勢であるMicrosoftが明確に否定したことは、確かな意味を持つ」と伝えている。

 Microsoftは6月20日に米サンフランシスコでイベントを開催し、Windows Phoneの次期メジャーバージョン「Windows Phone 8」を正式発表した(関連記事:MicrosoftがWindows Phone 8を発表)。このときMicrosoftは、同OSを採用する端末メーカーとして、 フィンランドNokia、韓国Samsung Electronics、中国Huawei Technologies、台湾HTCの名を挙げていた。これについてMicrosoftのSullivan氏はInformationWeekの取材に対し「我々は強力なパートナーのエコシステム(生態系)を持っており、それにとても満足している」とコメントしたという。

 Microsoftが、Windows Phone搭載スマートフォンを開発しているといううわさは、同社が自社タブレット端末「Surface」を発表したことで広がった(関連記事:Microsoft、独自のタブレット端末「Surface」を発表)。英Reutersも、野村証券のアナリストRick Sherlund氏が顧客向けのレポートで「Microsoftが委託製造業者と共同でWindows Phone 8端末の開発を進めているもよう」と報告したと伝えるなど、投資家のあいだでは同様の観測が流れていた。しかしInformationWeekは米ニューヨーク市にあるMicrosoftの広報室を訪れ、Sullivan氏から「そのような進行中の計画はない」との返答を得た。

 ただ、同誌はMicrosoftが最終的にNokiaを買収すれば、同社は携帯電話のハードウエア事業に参入することになると伝えている。同誌によるとアナリストらは、Microsoftにとってのモバイル戦略の重要性や、Nokiaの株価が2ドルを若干上回る程度にまで下落したことを注視している。敷金力の豊富なMicrosoftにとってNokiaは比較的安い買い物とアナリストらは見ているという。

[Windows Phone公式ブログへの投稿記事]