米Bloombergは現地時間2012年6月22日、米Microsoftが18日に発表したタブレット端末「Surface」について、当初は携帯電話のデータ通信サービスには対応せず、無線LAN(Wi-Fi)モデルのみが登場すると伝えた。

 Surfaceは、Windows 8のARM版である「Windows RT」を搭載するモデルと、Windows 8の上位エディション「Windows 8 Pro」搭載モデルの2種類が市場投入される予定だが、Bloombergは事情に詳しい2人の関係者の話として、当初発売されるのはいずれもWi-Fiモデルだと伝えている。また、MicrosoftはSurfaceの製造について、米Appleが「iPhone」の組み立てを依頼している台湾の受託製造会社Pegatronと契約したという。

 Bloombergはテクノロジー業界に詳しいコンサルティング会社Creative Strategiesのアナリストの見解として、タブレット端末の販売台数はWi-Fiモデルが大きな割合を占めているため、MicrosoftはWi-Fiのみに対応することでコスト削減が図れるようになるとしている。ただし、利用場面に制約が生じることから、法人市場では多少の販売鈍化につながる可能性があるという。

 一方、テクノロジー系ブログサイトのThe Next WebはMicrosoftの事情に詳しい関係者の話として、Windows RTモデルが599ドル、Windows 8 Proモデルが999ドルで販売されると伝えている。米国では、iPadのWi-Fi版はストレージ容量16Gバイトのモデルが499ドル、32Gバイトのモデルが599ドルで販売されており、RTモデルはこれら競合端末と同等の価格になる。

 なおMicrosoftは、Surfaceの発売時期や価格などについては明らかにしていない。RTモデルはWindows 8のリリースと同じ時期にARMベースの他社製タブレットと同等の価格で、8 Pro搭載モデルはその約3カ月後にUltrabook製品と同等の価格で発売すると見られている(関連記事:Microsoft、独自のタブレット端末「Surface」を発表)。