米Gartnerは現地時間2012年6月20日、企業向けアプリケーションソフトウエアの世界市場に関する修正見通しを発表した。それによると2012年における企業向けアプリケーションに対する支出は1204億ドルで、2011年の1152億ドルと比べて4.5%増加する見込み。2012年第1四半期の時点では、同社は2012年の成長率を5%と予測していた。

 世界市場は依然として混迷しており、経済の不透明性の影響が大きいことから、企業向けアプリケーション市場は2012年後半になるまで評価が難しい状況だと、Gartner調査担当バイスプレジデントのTom Eid氏は解説する。

 2012年の同市場を主要カテゴリー別で見ると、統合基幹業務システム(ERP)向けの支出が249億ドルとなり、最大シェアを占める。次いでオフィススイートが165億ドル、ビジネスインテリジェンス(BI)と顧客関係管理(CRM)がそれぞれ130億ドルと続く。

 また、Eid氏によれば、SaaSモデルやCloudサービスの評判と関心が高まっており、より多くの企業が選択肢の評価を行っているという。市場がゆるやかに回復するとともに、企業の購入意欲も復活し、SaaSおよびクラウドベースのアプリケーションに対する支出シェアは2010年の11%から2015年には16%に拡大すると予測している。

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