写真1 Webサイトごとに登録したIDとパスワードが自動で表示される。自動ログインの設定も可能
写真1 Webサイトごとに登録したIDとパスワードが自動で表示される。自動ログインの設定も可能
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写真2 IDとパスワードの管理画面。パスワードマネージャーの初回起動時に、Webブラウザーのオートコンプリート機能に記録されたIDとパスワードの情報を自動で登録することが可能。しかし無料版では、六つ以上の情報を登録しても写真のように利用できない
写真2 IDとパスワードの管理画面。パスワードマネージャーの初回起動時に、Webブラウザーのオートコンプリート機能に記録されたIDとパスワードの情報を自動で登録することが可能。しかし無料版では、六つ以上の情報を登録しても写真のように利用できない
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 トレンドマイクロは2012年6月20日、ログイン手続きが必要なWebサイトのパスワードを管理するソフト「パスワードマネージャー」を開発し、本年秋から有償で提供すると発表した。それに先立ち、機能を制限して無償で利用できるようにした「パスワードマネージャー 無料版」の配布を同日から開始した。

 パスワードマネージャーは、Webサイトにログインするときに必要なIDとパスワードを管理するソフト。Webブラウザーの拡張機能として動き、あらかじめマスターパスワードでログインしておけば、ログイン手続きが必要なWebサイトにアクセスすると、自動的に登録したIDとパスワードでログインするかどうかを尋ねるウインドウが表示される(写真1)。ここでIDとパスワードを表示した部分(写真1では灰色にぼかしている)をクリックすれば、IDとパスワードを入力せずにログインできる。

 最近は、一つのWebサイトでユーザー情報が漏洩すると、その情報を利用して別のWebサイトで不正アクセスされてしまう「なりすまし」被害が急増している。なりすましは、ユーザーが複数のWebサイトで同じIDとパスワードを登録する「使い回し」が最大の原因といわれる。使い回しをするのは、IDとパスワードの管理が煩雑になるからだ。パスワードマネージャーを使えば、WebサイトごとにIDとパスワードを使い分けても管理が楽になるので、使い回しを防ぎやすくなる。

 なお、パスワードマネージャー 無料版は、利用できるWebサイトが五つに制限されたもの。IDとパスワードの登録は六つ以上できるが、利用できない(写真2)。