KDDIは2012年6月20日、太陽光発電と蓄電池、深夜電力を活用したトライブリッド方式電力制御技術を用いた携帯電話の基地局数を、現行の11局から来年度末にかけて100局に拡充する方針を明らかにした。商用電力の使用量を20%程度削減する効果があり、日照率が高い場所を中心に整備していく。

 同日、開いた第28回定時株主総会で「他社に比べてグリーンエネルギーの活用が遅れている」との指摘に対し、嶋谷吉治・取締役執行役員専務が明らかにした。トライブリッド方式電力制御技術では太陽光パネルの発電電力、深夜電力で蓄電池に充電した電力、商用電力の3つを制御し、時間帯ごとに効率的に使い分ける。KDDIは2009年から一部で導入を始めていた。

 株主総会は1時間49分で終了。剰余金の配当や取締役12人の選任など5つの議案はすべて可決された。質疑応答では重要関連会社の2011年度の業績も公表した。UQコミュニケーションズの売上高は384億円(前年同期比281億円増)、最終損益が402億円の赤字。じぶん銀行の売上高は72億円(同27億円増)、最終損益が103億円の赤字。CTC(中部テレコミュニケーション)の売上高は619億円(同74億円増)、最終利益が115億円の黒字。UQコミュニケーションズとじぶん銀行はともに2013年3月期で単年度黒字化を計画している。