写真●米インテルのビジネスPCの責任者であるリック・エチャベリア氏(インテル アーキテクチャ事業本部副社長 ビジネス・クライアント・プラットフォーム本部長)。手に持つのは富士通製のvPro搭載Ultrabook「LIFEBOOK U772/E」
写真●米インテルのビジネスPCの責任者であるリック・エチャベリア氏(インテル アーキテクチャ事業本部副社長 ビジネス・クライアント・プラットフォーム本部長)。手に持つのは富士通製のvPro搭載Ultrabook「LIFEBOOK U772/E」
[画像のクリックで拡大表示]

 インテルは2012年6月20日、PC管理技術「vPro」の新版「第3世代 インテル Core vPro プロセッサー・プラットフォーム」を発表した。

 主な強化ポイントは、vProが備えているPC保護技術「IPT(アイデンティティー・プロテクション・テクノロジー)」の拡充。vProのファームウエアにPKI(公開鍵基盤)の秘密鍵を格納する機構を組み込んだ。これにより、秘密鍵の保護レベルを向上させた。ほかにもソフトウエア・パッチを適用する機能など複数の機能を強化した。

 vProの新版の投入と合わせて、インテルはソフトウエア企業との協力関係を強化する。vPro搭載PCの利用価値を向上させるのが狙いである。

 マカフィーは同日、セキュリティ対策ソフト「ePO(ePolicy Orchestrator) Deep Command」を新しいvProに対応させると発表した。ePO Deep CommandはvProの機能を使って電源オフのPCを遠隔操作してマルウエアの定義ファイルを更新する機能や、OSが機能しない状態のPCに対してリモートで障害復旧を実施する機能などを備えている。

 シマンテックはPKIサービスの「Managed PKI 8」を新しいvProに対応させると発表した。vProのIPTを標準サポートし、vPro搭載PCに対する証明書の設定や管理ができるようにする。同サービスは8月にも提供を開始する予定。提供元は日本ベリサインとなる。

 新しいvProを搭載したUltrabookも順次発表される。現時点では東芝、富士通、レノボの3社が、vPro搭載Ultrabookの発表を予定しているという。記者会見では東芝製と富士通製のUltrabookを公開した(写真)。