米Facebookは現地時間2012年6月19日、Facebook上のアプリケーションで、サブスクリプション(会費制)形式の課金システムを導入すると発表した。すでにソーシャルゲームのZyngaやKIXEYEが試験運用を始めており、7月中にパソコンとモバイル端末用Webアプリケーションのすべてで導入できるようになる。

 またFacebookは併せて、これまでアプリケーション内で利用を義務づけていた同社独自の仮想通貨「Credits(Facebookポイント)」を廃止することも明らかにした。今後数カ月間で移行作業を行い、ユーザーは直接自分の国の通貨を使って仮想アイテムやサービスなどを購入できるようになる。

 同社は2009年に、Facebookのすべてのアプリケーションで共通して利用できる仮想通貨としてCreditsを導入したが、ゲームなどのアプリケーションでは独自の仮想通貨を導入していることが多く、ユーザーにとっては不便だった。ユーザーはいったんFacebookのCreditsを購入し、それをアプリケーションの仮想通貨と交換し、仮想アイテムなどを購入していた。今後はアプリケーションの開発企業がそれぞれの通貨向けの価格を自由に設定し、世界各国のユーザーにアイテムやサービスを販売できるようになる。Facebookでは、国・地域の物価に合わせ、きめの細かい価格設定ができるため、より効率的に収益化できるとしている。

 なおCreditsの残金はFacebookが今後ユーザーの国の通貨に換金する。また、開発者はしばらくCreditsを利用できるが、年末までには廃止しなければならないとしている。

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