NTT東西地域会社は2012年6月15日、時報サービス「117」で7月1日に「うるう秒」の調整を行うと発表した。日本の標準時を決定、供給している情報通信研究機構(NICT)が、「7月1日の「午前8時59分59秒」と「午前9時00分00秒」の間に、「8時59分60秒」を挿入することに合わせて、時報サービスにもうるう秒を挿入する。

 挿入するのは8時59分60秒で標準時と同様である。ただし、メタル回線の加入電話(INSネットも含む)と、フレッツ光のひかり電話では、ガイダンスの聞こえ方に違いがある。

 具体的には、加入電話では、秒音(チッチッ)を、予報音(ピッピッピッ)が鳴り始める8時59分57秒まで1秒分余分に鳴らし、58秒から60秒まで3回の予報音、その後、時報音(ポーン)を1回鳴らす。これに対してひかり電話では、予報音(ピッピッピッ)を3秒鳴らした後、8時59分60秒に時報音を鳴らし、さらに9時00分00秒にもう一度時報音を鳴らす。

 このような違いが出る理由については「加入電話とひかり電話の時報サービスの設備の仕様が異なっており、完全に同一にはできないため」(NTT東日本)だという。前回のうるう秒の調整(2009年1月1日)の際には、加入電話側は100秒前から0.01秒ずつ秒音を遅らせて余分な音を発生しないように調整したが、ひかり電話は今回の方法と同じようにポーン音を2回鳴らした。

 今回は「二つのサービスの聞こえ方を、できるだけ近づけるようにするため」、加入電話側に予報音を1回余分に入れる仕組みに変更したとしている。

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■変更履歴
加入電話のうるう秒の挿入方法を、当初「予報音(ピッピッピッ)を8時59分60秒の1秒分余分に入れる」と、誤って記載していました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2012/6/15 21:30]

加入電話の調整方法について、当初「10秒前から0.1秒ずつ秒音を遅らせて」と記述していましたが、「100秒前から0.01秒ずつ」の誤りでした。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2012/6/18 11:40]