写真●CISIS2012で講演する東軟集団(Neusoft)の劉積仁会長兼CEO(最高経営責任者)
写真●CISIS2012で講演する東軟集団(Neusoft)の劉積仁会長兼CEO(最高経営責任者)
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 中国・大連で開催されている中国最大規模のソフトウエア関連業界展示会である「中国国際ソフトウエア・情報サービス交易会」(CISIS)で2012年6月15日、大連に大規模な開発拠点を構える東軟集団(Neusoft)の劉積仁会長兼CEO(最高経営責任者)は、「これまで急成長を遂げてきた中国でのアウトソーシングのモデルは変えていかなければならない」と指摘した(写真)。そのうえで、「これからは顧客企業同士の連携である『BtoBtoC』で、クライアントがクライアントに価値をもたらすモデルで技術の相乗効果が図れる」とさらなる成長策を述べた。

 劉会長は「中国は低コストのエンジニアの国ではなくなっているのは事実」としたうえで、欧州の経済危機などで利益率が低下したと認めた。新たなビジネスモデルとして、クライアント同士の連携によって相乗効果が生まれると予測した。なかでも自動車とITの連携に向けたプラットフォームを構築するために、R&Dセンターを設立。ドイツなど欧州や、日本や米国、中国でもクラウドの技術者を採用したと述べた。

 さらに将来性のある事業として、中国国内での病院や福祉システムの導入実績を踏まえ、クラウドを活用した個人の健康管理が今後大きな市場になると予測。アウトソーシング産業はイノベーションによって発展していくと期待を語った。