写真1●USB接続型スペクトラムアナライザWi-Spyシリーズ 写真は5万円前後で購入できる最上位モデルの「Wi-Spy DBx」
写真1●USB接続型スペクトラムアナライザWi-Spyシリーズ 写真は5万円前後で購入できる最上位モデルの「Wi-Spy DBx」
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写真2●会場内の電波利用状況を可視化してみたところ 無線LANアクセスポイントが数多く存在している様子が分かる
写真2●会場内の電波利用状況を可視化してみたところ 無線LANアクセスポイントが数多く存在している様子が分かる
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写真3●いけりり★ネットワークスブースの様子
写真3●いけりり★ネットワークスブースの様子
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 いけりり★ネットワークスは、2012年6月13日から15日まで幕張メッセで開催されているICT関連の展示会「Interop Tokyo 2012」のベンチャーパビリオン内にある同社ブースにおいて、無線LANをはじめとする無線通信機器の電波利用状況を可視化するのに役立つUSB接続型のスペクトラムアナライザー(スペアナ)をデモ展示している。

 展示しているのは、米メタギーク製の「Wi-Spyシリーズ」(写真1)。いけりり★ネットワークスが正規販売代理店として販売や保守、サポートを担当している。Wi-SpyをWindowsパソコンあるいはMacintoshのUSBポートに挿すと、内蔵あるいは外部アンテナ経由で周囲を飛び交う電波をスキャンできるようになる。収集したデータを専用ソフトで可視化することで、無線LAN利用環境の調査や各種トラブルシューティングなどに活用できる(写真2)。

 「なぜか無線LANが遅い、通信がよく途切れる」といったタイプのトラブル原因を突き止めたり、アクセスポイントの配置を最適化したりするためには、周囲の電波利用状況の詳細な調査が欠かせない。最近は、無線LANアダプタに付属のツールなどでも周囲のチャネル利用状況や電波強度をグラフ表示できるが、「あの手のソフトは無線LANしか見られず、そもそもドライバが返すパラメータをただ表示しているだけ。無線LAN以外の電波がトラブル原因となっているケースもあるので、電波利用状況を正確に把握したければWi-Spyのようなスペアナを使った可視化が不可欠」(いけりり★ネットワークスの竹下恵社長)だという。

 小型で持ち運びがしやすく、パソコンのUSBポートに挿すだけで使えるという手軽さに加え、高価な専用装置型のスペアナと比べて価格が大幅に安い点もWi-Spyシリーズの特徴となっている。対応する周波数帯(900MHz帯、2.4GHz帯、5GHz帯)や外部アンテナの有無などの違いにより4モデルをラインアップしているが、2.4GHz帯のみをサポートするローエンドモデル「Wi-Spy 2.4i」の場合、8000円前後と1万円を大きく下回る価格で購入可能だという(価格は為替レートなどで変動)。同製品の場合、「Chanalyzer Lite」という簡易版の解析ソフトも同梱されているので、別途解析用のソフトを購入する必要はない。

 その他同社ブース内では、無線LANパケットキャプチャ専用USBアダプターやパケットキャプチャ専用の有線LANアダプター、ネットワーク分析ソフトなどパケットキャプチャ関連の製品を多数展示しており(写真3)、多くの来場者が足を止めて竹下社長の説明に興味深く耳を傾けていた。