写真1●大日本印刷が開発する「モバイルWallet」の画面イメージ。財布を模したデザイン
写真1●大日本印刷が開発する「モバイルWallet」の画面イメージ。財布を模したデザイン
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写真2●複数の会員カードの登録情報確認・変更などを1つのアプリ上でできる
写真2●複数の会員カードの登録情報確認・変更などを1つのアプリ上でできる
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 大日本印刷は2012年6月14日、スマートフォン上の決済、ポイント、クーポンなどを一元管理する新サービス「モバイルWallet(ウォレット)」を開発すると発表した。2012年秋に実証実験を実施し、2013年1月にサービスを開始する予定だ。

 新サービスでは、財布を模したデザインのモバイルWalletアプリ(写真1)をAndroid端末などのスマートフォン向けに配信する。アプリを起動すると、大日本印刷が構築するクラウド型の取引管理システムに接続され、クーポン取得やポイント残高確認、ユーザー認証や会員情報変更などのサービスを受けられる(写真2)。クレジットカード・電子マネーによる決済機能も持たせる。

 おサイフケータイやNFCサービス(関連記事)にも対応。これらの機能を持つスマートフォンを店舗のリーダー・ライターにかざして利用できるようにする。

 これまで、流通業やサービス業などの企業がスマートフォンでポイントサービスやクーポンなどを提供する時には、個別にアプリを開発・配信する必要があった。自社の会員管理やシステムの保守・運用にもコストがかかる。大日本印刷は、これを取りまとめるプラットフォームを作り、顧客企業の負荷を低減できるメリットを訴求する。モバイルWallet関連サービスで、今後3年間で約20億円の売上高確保を目指す。

 米アップルも自社スマートフォン向けの基本ソフト「iOS 6」(リリースは2012年秋)に独自のチケット管理機能「Passbook」を盛り込むと発表している。スマートフォン上でのチケットレス、カードレス化の動きが今後加速しそうだ。