テレコアプリの応用例
テレコアプリの応用例
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 フジテレビジョンは、スマートフォンやタブレット端末をセカンドスクリーンとし、テレビ放送の番組内容と連動したコンテンツを楽しめるアプリ「テレコアプリ」を開発した。視聴者は、番組視聴中にアプリを立ち上げると、番組に連携した各種情報がスマートフォンなどに表示される。テレビ放送連動のコンテンツを配信する放送局共通のアプリと位置づける。名称の由来は、「テレビ コンパニオン アプリケーション」の略である。

 テレコアプリは、「音響ID」と「.CAST」の大きく二つの技術を導入することで、現行の放送規格をベースにしながら、ハードとしては既存のスマートフォンあるいはタブレット端末と、市販のデジタルテレビ端末を利用して同期をあわせたサービスを実現できる。

 音響IDは、ヤマハが開発したデジタル情報を音響信号に変調して伝送するシステム「INFOSOUND」で、放送番組の音声信号に多重する。音響IDを受け取った端末は、音響ID解決サーバーにアクセスし、URLやコマンドなどに変換する。そのURLなどに基づき、各種情報を通信経由で端末に表示したりできる。なおフジテレビとヤマハは、2012年6月13日に、「INFOSOUNDを活用したスマートフォン、タブレット端末向けアプリケーションの共同開発」「INFOSOUNDを活用したその他の新規サービスの共同開発と事業化の検討」で業務提携を発表している(発表資料へ)。

 通信回線経由で入手した情報の表示には、.CAST技術を使った。同技術は、XMLベースのコンテンツ構造と自動レイアウトの記述言語である。「フジテレビとネクストウェーブで検討してきた要件とアイディアを具現化したもの」という。この技術を使った結果、端末の画面サイズに関わらず、一つのファイルを元に自動的に最適表示できる。