アシストは2012年6月13日、申請書の登録手続きなどのデータ入力業務をタブレット端末を使って電子化/省力化するシステム「NOREN e.Form Server」(写真1)の強化版を出荷した。強化版では、外部ソフトと連携することによって、iPad使用時に標準のソフトウエアキーボードよりも簡単に文字を入力できるようにした。
前提となるNOREN e.Form Serverは、紙の申請書と同様の見栄えの電子的なデータ入力フォームを、タブレット端末上で実現するシステム製品である(関連記事)。システムは、Javaアプリケーションサーバーとして動作するサーバーソフトと、タブレット端末上で動作する専用のクライアントソフトで構成する。業務に合わせて作成した電子フォームをクライアントソフト上にダウンロードして使う。
今回の強化版では、文字入力の手段として、MetaMoJiが開発したiPad用の文字入力ソフト「7notes Pad+WC」を利用できるようにした。このための連携機能を、NOREN e.Form Serverのクライアントソフトに追加した。従来版のNOREN e.Form Serverでは、7notes Pad+WCを使った文字入力ができなかった。なお、7notes Pad+WCは、別途購入する必要がある。
手書き文字ソフトを呼び出して利用
7notes Pad+WCは、かな漢字変換機能と、漢字を含んだ手書き文字の認識機能を兼ね備えた、日本語入力ソフトである。動作時の形態に応じて、iPad上のiOSアプリケーションから手書き入力機能を利用できるようにするモジュール「7notes Pad」と、Webアプリケーションで使うためにWebブラウザーに手書き入力機能を追加した「7notes Pad Web Client」のいずれかの使い方ができる。
iOSアプリケーションから7notes Pad+WCを呼び出して利用するためには、7notes Pad+WCが用意している独自のURLスキームを使う必要がある(mazecwc://<command>?<parameters>)。今回アシストは、この機能をNOREN e.Form Serverのクライアントソフトに追加することで、7notes Pad+WCを用いた文字入力を可能にした。
利用料金(税別)は、NOREN e.Form Serverも7notes Pad+WCも、いずれも年額制をとる。NOREN e.Form Serverは、サーバーソフトが最小構成で年額100万円。クライアントソフトが最小構成(導入台数1~10台)で1台当たり年額1万4400円。一方、7notes Pad+WCは、年額3000円。NOREN e.Form Serverの開発会社は、韓国のI-ON Communications。