米comScoreと米Facebookは現地時間2012年6月12日、Facebookサイトを利用したソーシャルマーケティングに関する調査報告書を共同で発表した。同報告書には、Facebookにおけるブランドの情報発信が消費者の購買行動に与える影響を分析した結果などが含まれている。

 comScore業界分析担当バイスプレジデントのAndrew Lipsman氏は「販売事業者は、消費者がオンライン滞在時間の7分の1を費やすFacebookの重要性を認識していながら、多くがその成果を定量化できずにいる」と指摘。ブランド企業はソーシャルマーケティングプログラムを管理する場としてFacebookのブランド向け公式ページを利用し、ユーザーへの情報露出、ユーザーとのやりとり、ユーザーからその友達への情報拡散に焦点を当て、測定と最適化を図ることによって、ソーシャルマーケティングの成果を最大に高めることができるとしている。

 調査によると、大手コーヒーショップチェーンの米Starbucksは、Facebookでのキャンペーン展開によってStarbucksブランドを好きなユーザーとその友達に対して情報を発信することで、実店舗での販売が増加した。大手小売りチェーンの米Targetでも同様の現象が見られたという。

 Facebookにおけるマーケティング効果に関しては、米General Motorsが「成果が出ていない」としてFacebookへの広告出稿から撤退することを5月に発表した。Facebookは今回の報告書によってマーケティングツールとしてのFacebookの有効性をアピールしたいものとみられる。しかし、英Reutersと米Ipsos実施した調査では、Facebookを「退屈」だとしてユーザーが離れていると報告している(米CNET News.comの報道)。

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