5000人以上の開発者が参加した今年のWWDC2012。日本を含むアジアからも多くの開発者や報道陣が駆けつけた。
昨年のWWDC2011と同様、新型iPhoneの発表はなかったが、今秋にiPhone/iPod touch/iPad向けの新OS「iOS 6」を提供することが明かされた。開発者向けの開発用キットは同日からベータ版の提供を開始する。基調講演では、iOS担当シニアバイスプレジデントのスコット・フォーストール氏がiOS 6の新機能を説明した。
iOS 6には200以上の新機能があるという。その中でも特筆すべきものとして以下の10機能をデモンストレーションを交えて熱心に説明した。
1.Siri
まず、音声入力によるアシスト機能「Siri(シリ)」がパワーアップする。
野球やバスケットボール、フットボールなどスポーツの試合結果をSiriで確認できるようになるほか、選手の個人成績や好きなチームの順位もSiriが教えてくれる。料理(フランス料理や中華など)、価格、場所などでレストランを探せるようにもなる。映画も出演者やタイトルをSiriに語りかければ、どこの映画館で何時から上映されるのかを確認できる。予告編のチェックも可能だ。
音声入力でアプリを起動したり、FacebookやTwitterに声で投稿したりできる。また、iOS 6ではいよいよiPadでもSiriが使えるようになる予定だ。対応言語も中国語や韓国語などが加わり15カ国語で使えるようになる。
自動車の運転中にiPhoneの画面を見ずにSiriでコントロールする「Eyes Free」と呼ばれる新機能も発表。ハンドルに設けられた専用ボタンを押すとSiriが起動し、音声入力で音楽を再生したり、ナビで目的地を設定したりできる。Eyes Freeは、BMW、GM、ベンツ、ランド ローバー、ジャガー、アウディ、トヨタ、ホンダ、クライスラーから対応の自動車が発売される見込みだ。