米Appleは現地時間2012年6月11日、開発者会議「Worldwide Developers Conference（WWDC）2012」において、ノートパソコン「MacBook Pro」および「MacBook Air」の新モデルを発表した（写真1）。高解像ディスプレイ「Retina」を搭載したMacBook Proは「プロ仕様の基準を塗り替えた」としている。
15.4インチRetinaディスプレイを搭載したMacBook Proは、薄さが0.71インチ（約18mm）、重量が4.46ポンド（約2kg）。解像度は2880×1800ドットで220ppi。最大で動作周波数2.7GHzの米Intel製「Core i7」クアッドコアプロセッサ（Ivy Bridge世代）と、米NVIDIAの「GeForce GT 650M」グラフィックプロセッサを搭載する。最大16Gバイトのメモリー、最大768GバイトのSSDを内蔵し、Thunderboltポートを2基、USB 3.0ポートを2基、HDMIポートを1基備える。
1回の充電によるバッテリー寿命は最大7時間で、スタンバイモードの場合は30日間。FaceTime HDカメラを装備し、「iPhoto」「iMovie」「iTunes」「Aperture」「Final Cut Pro X」などのアプリケーションはRetinaに最適化している。
RetinaモデルのMacBook Proは「Mac OS X Lion」を搭載して同日出荷を開始する。購入者は次期OS「Mac OS X Mountain Lion」に無償でアップグレードできる。動作周波数2.3GHzのCore i7クアッドコアと256GバイトのSSDを搭載したシステム構成の場合、価格は2199ドルから。
MacBook ProとMacBook Airの従来モデルも仕様を強化し、最新のIntelプロセッサを採用する。MacBook Proの13インチモデルは「Core i5」またはCore i7デュアルコアプロセッサを、15インチモデルはCore i7クアッドコアプロセッサを搭載する。
MacBook Airの11インチと13インチモデルは最新のCore i5またはi7デュアルコアプロセッサを搭載する。「Intel HD Graphics 4000」を統合し、描画速度を60％高めた。FaceTime HDカメラを内蔵し、Thunderboltポート1基、USB 3.0ポート2基を備える。
MacBook Airの11インチモデルは999ドルから、13インチモデルは1199ドルから。MacBook Proの13インチモデルは1199ドルから、15インチモデルは1799ドルから。いずれもLionを搭載して同日出荷を開始する。購入者は無償でMountain Lionにアップグレードできる。
なお、Mountain Lionは7月よりMac向けアプリケーション配信／販売サービス「Mac App Store」を通じて19.99ドルで販売する。200以上の新機能を備え、「Messages」「Notes」「Reminders」アプリケーションやゲーム対戦機能「Game Center」のほか、高解像ビデオを無線ストリーミングする「AirPlay Mirroring」、さまざまな通知を1カ所で閲覧および管理できる「Notification Center」などを導入する。OSそのものに「iCloud」サポートを組み込み、さまざまな所有デバイスにわたるコンテンツ共有および同期がいっそう容易に行える。ソーシャル・ネットワーキング・サービス（SNS）の「Facebook」との統合も図った。
[発表資料（Retina搭載MacBook Pro）]
[発表資料（MacBook AirおよびMacBook Proの強化モデル）]
[発表資料（OS X Mountain Lion）]
