米Appleが主催する開発者会議「Worldwide Developers Conference(WWDC)2012」が米サンフランシスコで6月11日(米国時間)に開幕した。米Engadget米CNET News.comの報道などから、同日午前10時から行われた基調講演の様子をお伝えする。

 今回の基調講演は、音声機能「Siri」の前説で始まった。舞台上のスクリーンに「iPhone」が映し出され、Siriが挨拶する。Siriの挨拶に迎えられる形で、最高経営責任者(CEO)のTim Cook氏が登壇する(写真1)。

写真1●Siriの案内で迎えられたTim Cook氏

 Cook氏は「今朝は、実に素晴らしいものをいくつかお見せする」と述べたうえで、まずは「App Store」の近況報告を行った。現在、App Storeのアカウント登録は4億人、65万種類のアプリケーションが用意され、そのうち22万5000種類はiPad向けにデザインされている。ダウンロード数は3000億回を超えた。開発者には累計50億ドル以上が支払われたという。新たに32カ国/地域にも対象を広げ、合計155カ国/地域で展開する。同社製品のビデオを紹介した後、今回発表する内容として、ノートブックの新しい製品ライン、「Mac OS X」および「iOS」のアップデートを挙げた。

「次世代MacBook Pro」はRetinaディスプレイを搭載、薄さを強調

 その後、上級副社長のPhilip Schiller氏が登場。「MacBook AirとMacBook Proを紹介する」と告げ、まずはMacBook Airの新製品紹介が始まる。

 新しいMacBook Airは、米Intelの「Ivy Bridge」プロセッサを採用する。最大で動作周波数2GHzのデュアルコア「Core i7」と、最大8Gバイトのメモリーを搭載し、グラフィックス性能は従来より60%高速という。最大512GバイトのSSDは、従来より読み込みが2倍速い500Mビット/秒。USB 3.0ポートを2基とUSB 2.0を1基装備し、720pの「FaceTime HDカメラ」を備える。

 価格については、11インチモデル(解像度は1366×768ドット)が999ドルと1099ドル、13インチ(1440×900ドット)が1199ドルと1499ドル。発表当日から出荷を開始する。