写真●携帯電話大手3社の純増数推移
写真●携帯電話大手3社の純増数推移
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 電気通信事業者協会(TCA)は2012年6月7日、2012年5月末時点の携帯電話・PHSの契約数を発表した。新規契約数から解約数を差し引いた純増数でソフトバンクモバイルが25万8100件と5カ月連続の首位を維持した。2位のKDDI(au)は19万9000件、3位のNTTドコモは12万6600件だった。2012年1月以降、3社の順位は毎月同じで、NTTドコモの不振が続いている(写真)。

 ソフトバンクモバイルは米アップルのiPhone 4Sと新型iPadが引き続き好調。プラチナバンド対応のフィーチャーフォン「PANTONE 4 105SH」も人気が高いという。KDDIは3月に始めた割引サービス「auスマートバリュー」の認知度が徐々に高まり、指名契約が増えている。端末販売では、5月25日発売の「HTC J」(関連記事)やiPhone 4Sが好調とする。

 番号ポータビリティ(MNP)による転入出状況は、KDDIが5万6100件、ソフトバンクモバイルが3万5100件の転入超過、ドコモが9万100件の転出超過。KDDIは純増数で5カ月連続の2位だが、MNP転入数では8か月連続の1位を維持した。

 NTTドコモは「独り負け」の状態が続く。5月1日に2台目需要を狙った「プラスXi割」、5月18日に契約10年以上の利用者を対象とした「ご愛顧10年 Xiスマホ割」を始めたほか、6月1日からは新規契約後満2年を迎える利用者を対象とした「はじめて2年 Xiスマホ割」と、25歳以下を対象とした「U-25 Xiスマホ割」を投入した。販促策拡充で新規契約獲得と既存顧客流出防止の両方を狙うが、どこまで巻き返せるか、今後注目される。

 携帯大手3社以外の純増数はウィルコムのPHSが5万4500件、2月にAXGPの商用サービスを始めたソフトバンク系のWireless City Planningが2万件、KDDI系のUQコミュニケーションズのWiMAXが20万200件だった。中でもUQコミュニケーションズは昨年12月以降、純増数が6か月連続で15万件以上と好調が続く。