写真1●Hitachi Virtual File Platform 50の外観
写真1●Hitachi Virtual File Platform 50の外観
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 日立システムズは2012年6月1日、中堅・中小企業のファイルサーバーをバックアップするためのオンラインストレージサービスを開始した。中小企業の需要に合わせてサービス体系をメニュー化した。前提として、日立製作所のNAS(ネットワーク接続型ストレージ)ストレージ「Hitachi Virtual File Platform」(VFP)が必要になる。

 サービスの名称は「クラウドバックアップサービス」。利用料金(税込み、以下同)は、バックアップ容量1Tバイト当たり月額4万7250円。初期費用は15万7500円。前提となるNASストレージ(VFP)の価格は、中小企業向けエントリー機種のVFP50(写真)の場合、最小構成(物理容量4Tバイト)で99万7500円。将来的には、VFP50の月額利用モデルも提供予定である。

 今回、主にVFP50を使う中小企業の需要に合わせ、サービス体系を整備した。大きな特徴は2つある。1つ目は、1Tバイトという小さな単位で契約でき、1Tバイト当たりの利用料金を設定/公開していること。2つ目の特徴は、専用回線を用意することなく、既存のインターネット接続(HTTPS)を介してデータ転送できることである。

 VFPが標準で備えているデータバックアップ機能をそのまま利用する。あらかじめ設定したスケジュール(1日1回)に従って、VFPから日立システムズのデータセンターにHTTPSで接続し、データをバックアップする。バックアップの開始時刻は契約ごとに固定で、サービス契約時に日立システムズが取り決めてユーザー企業に通知する。開始時刻は変更できる。

 なお、VFP50は、独立して動作するNASストレージであるとともに、外部のNASストレージを複数束ねて論理的に1台のNASとして運用するストレージ仮想化ゲートウエイ機能を備える(VFP50はNAS専用だが、VFPの上位機種はSAN/NAS兼用)。導入形態に合わせて、オフィスへの設置に向いたタワー型と、データセンターへの設置に向いたラックマウント型(4U)の2モデルを用意している。