インターネットイニシアティブ(IIJ)は2012年5月30日、RDBMS(データベース管理システム)を月額制のSaaSとして提供するサービス「IIJ GIOコンポーネントサービス データベースアドオン」を発表した。最低1カ月からの契約で、Oracle DatabaseとMySQLのいずれかを、ライセンスを購入することなく利用できる。2012年7月に提供開始する。

 新サービスで提供するRDBMSには、IIJのデータセンターでIaaSとして提供しているサーバー環境だけでなく、ユーザー企業の情報システムから閉域網またはインターネットVPNを介してアクセスできる。ユーザー企業は、同サービスを利用することによって、ソフトウエアライセンスを購入する必要がなくなり、DBサーバーを保守する必要もなくなる。

 提供可能なDBMSは、Oracle DatabaseとMySQL。Oracle Databaseは、標準版のStandard Editionまたは上位版のEnterprise Editionのいずれか。Enterprise Editionでは、Partitioning(パーティション分割)、Advanced Security(セキュリティ)、Advanced Compression(データ圧縮)などのオプションも利用できる。これらのライセンスをまとめて月額制で利用できる。

 契約単位は、Oracle Database/MySQLともに、DBMSのインスタンス単位であり、個々のインスタンスに割り当てるマシン性能のグレードとして、3種類を用意している。最も安価なグレード「Type E」は、メモリーが2Gバイト、ICU(CPU性能指標)は2(Xeonの1コア分に相当)である。ディスク容量は50Gバイト単位で契約でき、最大容量は500Gバイトである。

 DBMSに求められる可用性を確保するため、DBサーバーやストレージ(Fibre Channel接続)、ネットワークなどは、物理的に冗長化した。さらに、24時間365日体制で稼働状況を監視し、障害に対応するとしている。データベースのデータは、日次でバックアップする。

 利用料金(税別、以下同)は、MySQLが最小グレードの「Type-E」で月額13万円。Oracle Databaseの利用料金は未定で、2012年7月のサービス提供開始までに決めるとしている。なお、IIJ GIOコンポーネントサービス データベースアドオンを利用するための前提として、DBMSに接続するかしないかに関わらず、同社のIaaS(サーバー環境)を同時に契約しなければならない。IaaSの利用料金は、仮想サーバー型の「Vシリーズ」の場合、最安価のスペックで月額8000円。