2011年に世界で出荷されたタブレット端末向けディスプレイパネルの枚数は8130万枚で、前年の1600万枚から408%増と驚異的な伸びを示した―。こうした調査結果を電子機器・部品の市場調査会社、米IHS iSuppliが現地時間2012年5月30日に公表した。

 2011年に最も出荷枚数が多かったのは韓国LG Displayで、そのシェアは46%、これにシェア35%で韓国Samsung Electronicsが続いており、この韓国2社で世界市場の81%を占めている。ただしタブレット端末の急速な普及に伴い、2社の合計シェアは前年の98%から低下している。

 IHS iSuppliは、LG DisplayとSamsungのディスプレイパネルは、米Appleの「iPad」、米Amazon.comの「Kindle Fire」、米Barnes & Nobleの「Nook」などに採用されており、これら知名度の高い顧客を抱えていることが両社の強みと指摘している。

 2011年の出荷枚数順位はこの後、台湾Chimei Innolux(シェア7%)、台湾Chunghwa Picture Tubes(同4%)、日立ディスプレイズ(同3%)、中国Beijing Orient Electronics Group(同3%)、台湾E-Ink Holdings(同1%)、中国Tianma Microelectronics(同1%)と続いた。

 IHS iSuppliは2012年の出荷枚数が前年比78%増の1億4450万枚になると予測している。今後もLGとSamsungの市場支配は続くが、シャープやジャパンディスプレイ(産業革新機構・ソニー・東芝・日立製作所の中小型液晶合弁会社)、台湾AU Optronicsといったメーカーもシェアを増やし始めるとIHS iSuppliは見ている。

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